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Capítulo 97 de 122

正法眼藏第一 出家功徳 · 3

釋迦牟尼佛五百大願のなかの第一百三十七願、我未來、成正覺已、或有諸人、於我法中欲出家者、願無障礙。所謂羸劣、失念、狂亂、憍慢、無有畏懼、癡無智惠、多諸結使、其心散亂、若不爾者、不成正覺(我れ未來に正覺を成じ已らんに、或し諸人有りて、我が法中に於て出家せんと欲はん者、願、障礙無けん。所謂羸劣、失念、狂亂、憍慢にして、畏懼有ること無く、癡にして智惠無く、諸の結使多く、其の心散亂せらんにも、若し爾らざれば、正覺を成ぜじ)。

第一百三十八願、我未來、成正覺已、或有女人、欲於我法出家學道、受大戒者、願令成就。若不爾者、不成正覺(第一百三十八願に、我れ未來に正覺を成じ已らんに、或し女人有りて、我が法に於て出家學道し、大戒を受けんと欲はん者、願、成就せしめん。若し爾らざれば、正覺を成ぜじ)。

第三百十四願、我未來、成正覺已、若有衆生、少於善根、於善根中、心生愛樂、我當令其於未來世、在佛法中、出家學道。安止令住梵淨十戒。若不爾者、不成正覺(第三百十四願に、我れ未來に正覺を成じ已らんに、若し衆生有りて、善根に少け、善根の中に於て心、愛樂を生ぜん、我れ當に其をして未來世に、佛法の中に在りて出家學道せしむべし。安止して梵淨の十戒に住せしめん。若し爾らざれば、正覺を成ぜじ)。

しるべし、いま出家する善男子善女人、みな世尊の往昔の大願力にたすけられて、さはりなく出家受戒することをえたり。如來すでに誓願して出家せしめまします、あきらかにしりぬ、最尊最上の大功徳なりといふことを。

佛言、及有依我剃除鬚髪、著袈裟片、不受戒者、供養是人、亦得乃至入無畏城。以是緣故、我如是説(佛言はく、及び我れに依りて鬚髪を剃除し、袈裟片を著して、受戒せざらん者有らん、是の人を供養するも、亦た乃至無畏城に入ることを得ん。是の緣を以ての故に、我れ是の如く説く)。

あきらかにしる、剃除鬚髪して袈裟を著せば、戒をうけずといふとも、これを供養せん人、無畏城にいらん。

又云、若復有人、爲我出家、不得禁戒、剃除鬚髪、著袈裟片、有以非法惱害此者、乃至破壞三世諸佛法身報身、乃至盈滿三惡道故(又云く、若し復た人有りて、我が爲に出家して禁戒を得ざるも、鬚髪を剃除し、袈裟片を著せん、非法を以て此れを惱害する者有らば、乃至三世諸佛の法身報身を破壞するなり、乃至三惡道盈滿するが故に)。

佛言、若有衆生、爲我出家、剃除鬚髪、被服袈裟、設不持戒、彼等悉已爲涅槃印之所印也(佛言はく、若し衆生有りて、我が爲に出家し、鬚髪を剃除し、袈裟を被服せん、設ひ戒を持たざらんも、彼等悉く已に涅槃の印の爲に印せらるる也)。

若復出家、不持戒者、有以非法、而作惱亂、罵辱、毀呰、以手刀杖打縛斫截、若奪衣鉢、及奪種種資生具者、是人則壞三世諸佛眞實報身、則挑一切人天眼目。是人爲欲隱沒諸佛所有正法三寶種故。令諸天人不得利益墮地獄故。爲三惡道増長盈滿故(若し復た出家して、戒を持たざらん者、非法を以て惱亂、罵辱、毀呰を作し、手に刀杖を以て打縛斫截し、若しは衣鉢を奪ひ、及び種種の資生の具を奪ふ者有らん、是の人は則ち三世諸佛の眞實の報身を壞するなり、則ち一切人天の眼目を挑るなり。是の人は諸佛所有の正法、三寶の種を隱沒せんとするが爲の故に。諸の天人をして利益を得ず、地獄に墮せしむるが故に。三惡道増長盈滿するが爲の故に)。

しるべし、剃髪染衣すれば、たとひ不持戒なれども、無上大涅槃の印のために印せらるるなり。ひとこれを惱亂すれば、三世諸佛の報身を壞するなり。逆罪とおなじかるべし。あきらかにしりぬ、出家の功徳、ただちに三世諸佛にちかしといふことを。

佛言、夫出家者、不應起惡。若起惡者、則非出家。出家之人、身口相應。若不相應、則非出家。我棄父母、兄弟、妻子、眷屬、知識、出家修道。正是修集諸善覺時、非是修集不善覺時。善覺者、憐愍一切衆生、猶如赤子。不善覺者、與此相違(佛言はく、夫れ出家は、應に惡を起すべからず。若し惡を起さば、則ち出家に非ず。出家の人は、身口相應すべし。若し相應せざれば、則ち出家に非ず。我れ父母、兄弟、妻子、眷屬、知識を棄てて、出家修道す。正に是れ諸の善覺を修集すべき時なり、是れ不善覺を修集すべき時に非ず。善覺とは、一切衆生を憐愍すること、猶ほ赤子の如し。不善覺とは、此と相違す)。

それ出家の自性は、憐愍一切衆生、猶如赤子なり。これすなはち不起惡なり、身口相應なり。その儀すでに出家なるがごときは、その徳いまかくのごとし。

佛言、復次舍利弗、菩薩摩訶薩、若欲出家日、卽成阿耨多羅三藐三菩提、卽是日轉法輪、轉法輪時、無量阿僧祇衆生、遠塵離垢、於諸法中、得法眼淨、無量阿僧祇衆生、得一切法不受故、諸漏心得解脱、無量阿僧祇衆生、於阿耨多羅三藐三菩提、得不退轉、當學般若波羅蜜(佛言はく、復た次に舍利弗、菩薩摩訶薩、若し出家の日に、卽ち阿耨多羅三藐三菩提を成じ、卽ち是の日に轉法輪し、轉法輪の時、無量阿僧祇の衆生、遠塵離垢し、諸法の中に於て、法眼淨を得、無量阿僧祇の衆生、一切法不受を得るが故に、諸漏の心、解脱を得、無量阿僧祇の衆生、阿耨多羅三藐三菩提に於て、不退轉を得んと欲はば、當に般若波羅蜜を學すべし)。

いはゆる學般若菩薩とは祖祖なり。しかあるに、阿耨多羅三藐三菩提は、かならず出家卽日に成熟するなり。しかあれども、三阿僧祇劫に修證し、無量阿僧祇に修證するに、有邊無邊に染汚するにあらず。學人しるべし。

佛言、若菩薩摩訶薩、作是思惟、我於何時、當捨國位、出家之日、卽成無上正等菩提、還於是日、轉妙法輪、卽令無量無數有情、遠塵離垢、生淨法眼。復令無量無數有情、永盡諸漏、心慧解脱、亦令無量無數有情、皆於無上正等菩提、得不退轉。是菩薩摩訶薩、欲成斯事、應學般若波羅蜜(佛言はく、若し菩薩摩訶薩、是の思惟を作さく、我れ何れの時に於てか、當に國位を捨て、出家の日、卽ち無上正等菩提を成じ、還た是の日に於て妙法輪を轉じ、卽ち無量無數の有情をして遠塵離垢し、淨法眼を生ぜしむべき。復た無量無數の有情をして永く諸漏を盡くし、心慧解脱せしめん。亦た無量無數の有情をして、皆な無上正等菩提に於て不退轉を得せしめん。是の菩薩摩訶薩、斯の事を成らんと欲はば、應に般若波羅蜜を學すべし)。

これすなはち最後身の菩薩として、王宮に降生し、捨國位、成正覺、轉法輪、度衆生の功徳を宣説しましますなり。

悉達太子、從車匿邊、索取摩尼雜餝莊嚴七寶把刀、自以右手、執於彼刀、從鞘拔出、卽以左手、攬捉紺靑優鉢羅色螺髻之髪、右手自持利刀割取、以右手擎、擲置空中。時天帝釋、以希有心、生大歡喜、捧太子髻、不令墮地、以天妙衣、承受接取。爾時諸天、以彼勝上天諸供具、而供養之(悉達太子、車匿が邊より、摩尼雜餝莊嚴の七寶の把刀を索取し、自ら右の手を以て彼の刀を執り、鞘より拔き出し、卽ち左の手を以て、紺靑の優鉢羅色の螺髻の髪を攬捉て、右手に自ら利刀を持ちて割取し、右手を以て擎げて空中に擲置せり。時に天帝釋、希有の心を以て大歡喜を生じ、太子の髻を捧げて地に墮せしめず、天の妙衣を以て承受接取つ。爾の時に諸天、彼の上天に勝れたる諸の供具を以て之を供養せり)。

これ釋迦如來そのかみ太子のとき、夜半に踰城し、日たけてやまにいたりて、みづから頭髪を斷じまします。ときに淨居天きたりて頭髪を剃除したてまつり、袈裟をさづけたてまつれり。これかならず如來出世の瑞相なり、諸佛世尊の常法なり。

三世十方諸佛、みな一佛としても、在家成佛の諸佛ましまさず。過去有佛のゆゑに、出家受戒の功徳あり。衆生の得道、かならず出家受戒によるなり。おほよそ出家受戒の功徳、すなはち諸佛の常法なるがゆゑに、その功徳無量なり。聖教のなかに在家成佛の説あれど正傳にあらず、女身成佛の説あれどまたこれ正傳にあらず、佛祖正傳するは出家成佛なり。

第四優婆毱多尊者、有長者子、名曰提多伽。來禮尊者、志求出家(第四優婆毱多尊者、長者子有り、名を提多伽と曰ふ。來りて尊者を禮し、出家を志求せり)。

尊者曰、汝身出家耶、心出家(汝、身の出家なりや、心の出家なりや)。

答曰、我來出家、非爲身心(我れ來りて出家する、身心の爲にあらず)。

尊者曰、不爲身心、復誰出家(身心の爲にあらずは、復た誰か出家する)。

答曰、夫出家者、無我我所故、卽心不生滅、心不生滅故、卽是常道。諸佛亦常心無形相、其躰亦然(夫れ出家は、我と我所と無きが故に、卽ち心、生滅せず。心、生滅せざる故に、卽ち是れ常道なり。諸佛も亦た常に心、形相無く、其の躰も亦た然り)。

尊者曰、汝當大悟心自通達。宜依佛法僧紹隆聖種(汝當に大悟して心、自ら通達すべし。宜しく佛法僧に依りて聖種を紹隆すべし)。

卽與出家受具(卽ち與に出家受具せしめたり)。

それ諸佛の法にあふたてまつりて出家するは、最第一の勝果報なり。その法すなはち我のためにあらず、我所のためにあらず。身心のためにあらず、身心の出家するにあらず。出家の我我所にあらざる道理かくのごとし。我我所にあらざれば諸佛の法なるべし。ただこれ諸佛の常法なり。諸佛の常法なるがゆゑに、我我所にあらず、身心にあらざるなり。三界のかたをひとしくするところにあらず。かくのごとくなるがゆゑに、出家これ最上の法なり。頓にあらず、漸にあらず。常にあらず、無常にあらず。來にあらず、去にあらず。住にあらず、作にあらず。廣にあらず、狹にあらず。大にあらず、小にあらず、無作にあらず。佛法單傳の祖師、かならず出家受戒せずといふことなし。いまの提多伽、はじめて優婆毱多尊者にあふたてまつりて出家をもとむる道理かくのごとし。出家受具し、優婆毱多に參學し、つひに第五祖師となれり。

第十七祖僧伽難提尊者、室羅閥城寶莊嚴王之子也。生而能言、常讃佛事。七歳卽厭世樂、以偈告其父母曰(第十七祖僧伽難提尊者は、室羅閥城寶莊嚴王の子なり。生れて能く言ひ、常に佛事を讃む。七歳にして卽ち世樂を厭ひ、偈を以て其の父母に告げて曰く)、

稽首大慈父(稽首す大慈父)、

和南骨血母(和南す骨血母)。

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正法眼藏第一 出家功徳 · 3 · Shōbōgenzō (Tesoro del ojo del verdadero Dharma) — Dōgen · The Conscious Library