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Chapter 112 of 122

正法眼藏第五 供養諸佛 · 4

佛報言、我雖功徳已滿、我深知功徳因、功徳果報、功徳力。今我於一切衆生中得最第一、由此功徳、是故我愛(佛報げて言はく、我れ功徳已に滿ぜりと雖も、我れは深く功徳の因、功徳の果報、功徳の力を知る。今我れ一切衆生の中に於て最第一を得たるは此の功徳に由る、是の故に我れは愛するなり)。

佛爲此比丘讃功徳已、次爲隨意説法、是比丘、得法眼淨、肉眼更明(佛、此の比丘の爲に功徳を讃め已りて、次いで爲に意に隨つて説法したまひしに、是の比丘、法眼淨を得て、肉眼更に明らかなりき)。

この因緣、むかしは先師の室にして夜話をきく、のちには智度論の文にむかうてこれを檢校す。傳法祖師の示誨、あきらかにして遺落せず。この文、智度論第十にあり。諸佛かならず諸法實相を大師としましますこと、あきらけし。釋尊また諸佛の常法を證しまします。

いはゆる諸法實相を大師とするといふは、佛法僧三寶を供養恭敬したてまつるなり。諸佛は無量阿僧祇劫そこばくの功徳善根を積集して、さらにその報をもとめず。ただ功徳を恭敬して供養しましますなり。佛果菩提のくらゐにいたりてなほ小功徳を愛し、盲比丘のために衽針しまします。佛果の功徳をあきらめんとおもはば、いまの因緣、まさしく消息なり。

しかあればすなはち、佛果菩提の功徳、諸法實相の道理、いまのよにある凡夫のおもふがごとくにはあらざるなり。いまの凡夫のおもふところは、造惡の諸法實相ならんとおもふ、有所得のみ佛果菩提ならんとおもふ。かくのごとくの邪見は、たとひ八萬劫をしるといふとも、いまだ本劫、本見、末劫、末見をのがれず。いかでか唯佛與佛の究盡しましますところの諸法實相を究盡することあらん。ゆゑいかんとなれば、唯佛與佛の究盡しましますところ、これ諸法實相なるがゆゑなり。

おほよそ供養に十種あり。いはゆる、

一者身供養。 二者支提供養。

三者現前供養。 四者不現前供養。

五者自作供養。 六者他作供養。

七者財物供養。 八者勝供養。

九者無染供養。 十者至處道供養。

このなかの第一身供養とは、於佛色身、而設供養、名身供養(佛の色身に於て供養を設くるを、身供養と名づく)。

第二供佛靈廟、名支提供養。僧祇律云、有舍利者名爲塔婆、無舍利者説爲支提。或云、通名支提。又梵云塔婆、復稱偸婆、此翻方墳、亦言靈廟。阿含言支徴[知荷反](第二に佛の靈廟に供ずるを、支提供養と名づく。僧祇律云く、舍利有るをば名づけて塔婆と爲す、舍利無きをば説いて支提と爲すと。或いは云く、通じて支提と名づくと。又梵に塔婆と云ひ、復た偸婆と稱ず、此に方墳と翻ず、亦た靈廟と言ふ。阿含に支徴[知荷の反]と言ふ)。

あるいは塔婆と稱じ、あるいは支提と稱ずる、おなじきににたれども、南嶽思大禪師の法華懺法言、

一心敬禮、十方世界、舍利尊像、支提妙塔、多寶如來、全身寶塔。

あきらかに支提と妙塔とは、舍利と尊像、別なるがごとし。

僧祇律第三十三云、塔法者、佛住拘薩羅國遊行時、有婆羅門畊地。見世尊行過、持牛杖拄地禮佛。世尊見已、便發微笑(僧祇律第三十三に云く、塔法とは、佛、拘薩羅國に住して遊行したまひし時、婆羅門有りて地を畊せり。世尊の行き過ぎたまふを見て、牛杖を持ちて地に拄きて佛を禮せり。世尊見已りて便ち微笑を發したまへり)。

諸比丘白佛、何因緣故笑、唯願欲聞(諸の比丘、佛に白さく、何の因緣の故にか笑ひたまふ、唯願はくは聞かんことを欲ふ)。

便告諸比丘、是婆羅門、今禮二世尊(便ち諸の比丘に告げたまはく、是の婆羅門、今二世尊を禮せり)。

諸比丘白佛言、何等二佛(諸の比丘、佛に白して言さく、何等か二佛なる)。

佛告比丘、禮我當其杖下、有迦葉佛塔(佛、比丘に告げたまはく、我れを禮せし其の杖の下に當りて、迦葉佛塔有り)。

諸比丘白佛、願見迦葉佛塔(諸の比丘、佛に白さく、願はくは迦葉佛塔を見んことを)。

佛告比丘、汝從此婆羅門、索土塊并是地(佛、比丘に告げたまはく、汝、此の婆羅門從り、土塊并びに是の地を索むべし)。

諸比丘、卽便索之。時婆羅門便與之得已(諸の比丘、卽便ち之を索む。時に婆羅門便ち之を與ふるに得已りぬ)。

爾時世尊、卽現出迦葉佛七寶塔、高一由延、面廣半由延(爾の時に世尊、卽ち迦葉佛の七寶塔の、高さ一由延、面の廣さ半由延なるを現出したまへり)。

婆羅門見已、卽便白佛言、世尊、我姓迦葉、是我迦葉塔(婆羅門、見已りて、卽便ち佛に白して言さく、世尊、我が姓は迦葉なり、是れ我が迦葉塔なり)。

爾時世尊、卽於彼家、作迦葉佛塔、諸比丘白佛言、世尊、我得授泥土不(爾の時に世尊、卽ち彼の家に於て、迦葉佛塔を作りたまふに、諸の比丘、佛に白して言さく、世尊、我れ泥土を授くることを得んや不や)。

佛言、得授(授くることを得)。

卽時説偈言(卽ち時に偈を説いて言はく)、

眞金百千擔(眞金百千擔)、

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正法眼藏第五 供養諸佛 · 4 · Shōbōgenzō (Treasury of the True Dharma Eye) — Dōgen · The Conscious Library